ルイ・ヴィトンのジャコメッテイ
「アルベルト・ジャコメッテイ」展が大阪心斎橋のエスパス・ルイ・ヴィトン大阪で開かれています。
最後の彫刻作品とされる「ロタールⅢ」(1965)など戦後に手掛けた代表的な彫刻7点を観ることができます。パリのアトリエの写真や貴重な記録映画の上映もあります。これが無料!あの無数の線で描かれた人物デッサンもあればよかったのですが、それは無い物ねだり。
19-20世紀の画家・彫刻家の個人的ベスト3は、セザンヌ、モネ、ジャコメッティ、続いてマネ、マティス、ニコラ・ド・スタール、ビカソ…と書いたところで、世の人にはどうでもいいことですね。
ジャコメッティは書いています。
「問題はもはや外形的に類似している像を提示することではなく、生きること、そして私を感動させたもの、あるいは私が真に欲したものだけを実現することだった」(エクリ)
極限まで細くなった人、屹立する女性、ひざまずくようにして前方を見つめる男。
彫刻たちは想像させる。
戦争の焼け跡にたたずむ死者。
虚無、不安、孤独。
そこにジャコメッティの現代性があるように思います。
以前に訪れたパリのジャコメッティのアトリエと南仏のマーグ美術館のブログ、興味があればご覧下さい。