パリ95番バス

映画と本とアートと遊歩

スペインの春

スペインの春⑨サグラダ・ファミリア昼間編及びサン・ジョルディの日にて幕

スペイン旅行の観光最終日。 太陽の下で細部までくっきり見えるサグラダ・ファミリアは、夜とはまた違うスケール感を持って迫ってくる。 観光客の列が巡礼の列にも見える。 1882年に着工し、翌年、アントニオ・ガウディ(1852~1926)が31歳で二代目の主任建築…

スペインの春⑧セビーリャ、そして夜のサグラダ・ファミリア

セビーリャ(Sevilla)は人口70万人のスペイン第四の都市で、アンダルシアの州都。ロッシーニの「セビリアの理髪師」やビゼーの「カルメン」などオペラの舞台としても知られ、日本では昔から「セビリア」または「セビリヤ」で通るが、近ごろはガイドブックで…

スペインの春⑦ミハスの白い街とコルドバのメスキータ

グラナダのホテルの朝食には、リボン型のドーナッツをチョコレートとともに食べるチュロスまであって、上げてはいけない血糖値をついつい上げて、4日目の旅程へ。 バスはアンダルシア地方をさらに南下して、地中海に面したコスタ・デル・ソル(太陽海岸)沿…

スペインの春⑥アルハンブラ宮殿とフラメンコの夜

世界遺産アルハンブラ宮殿へは、グラナダ市街からくねくねと丘陵を上っていく。途中の道沿いには洞窟住居跡も残る。 イスラム最後の砦だったグラナダのアルハンブラ宮殿は、1492年にカトリック教徒によって陥落、レコンキスタは完成する。この年にはコロンブ…

スペインの春⑤コンスエグラの風車

トレドから風車の村コンスエグラへ向かうバスの窓外に、現代の風車、風力発電の巨大プロペラが、丘陵の尾根沿いに何基も並んでいるのが見えた。 スペイン中央部カスティーリャ地方のラ・マンチャ州。アラビア語の「乾いた土地 manxa」が名前の由来とされ、セ…

スペインの春④トレドの夢

マドリードから世界遺産の古都トレドへはバスで1時間ほど。この程度のバス移動なら楽ちんだが、翌日からは3時間、4時間がかりの行程が待っている。 街の三方を堀のように囲むタホ川の対岸から、旧市街の全景を見る。河岸にごつごつした岩が露出し、王城の…

スペインの春③「ゲルニカ」

プラド美術館から国立ソフィア王妃芸術センターへ。 ソフィアも与えられた時間は40分。1992年開設の現代美術館で、目玉はピカソ(1881~1973)の「ゲルニカ」だ。 http://www.museoreinasofia.es/en/collection 内戦時の1937年4月、反共和国政府のフランコ…

スペインの春②プラド美術館の一時間 下

プラド美術館はフランシス・デ・ゴヤ(1746―1828)の絵画150点、素描、版画500点を所蔵し、ベラスケスとともに、世界最大のコレクションを誇る。 ピレネー山脈でフランスと隔てられたスペイン北東部、アラゴン地方の寒村で生まれ育ったゴヤは、若くして職業…

スペインの春①プラド美術館の一時間 上

スペインといえば、今もまだドン・キホーテの国! 4月19日、ホテルからバスで朝一番に連れて行ってもらったのが、スペイン広場。 ドン・キホーテとサンチョ・パンサの像があり、二人を作者セルバンテスの像が見下ろしている。 前日深夜、マドリードのホテル…