パリ95番バス

映画と本とアートと遊歩

映画

エンニオ・モリコーネの訃報

イタリアの映画音楽作曲家エンニオ・モリコーネが亡くなりました。新聞朝刊の訃報記事の見出しで、読売新聞は「荒野の用心棒」、朝日新聞は「ニュー・シネマ・パラダイス」を取ってました。 私的には、モリコーネといえば、中学生の時に見て衝撃を受けた「荒…

半世紀後の「男と女」とボリス・ヴィアン

クロード・ルルーシュ監督の映画「男と女 人生最良の日々」を見ました。あれから53年、アヌーク・エーメはやや太りながらも美貌を留めていましたが、ジャン・ルイ・トランティニャンは特殊メークかと思う老け方、映画館の周りの鑑賞者も平均年齢70歳前後(つ…

映画「セザンヌと過ごした時間」(2016年)ー林檎を描く姿を見たかった

セザンヌの絵が20世紀の芸術家の心をとらえたのはなぜか、その絵はどのようにして描かれ、あの造形、色彩、タッチに込められたものは何か、もろもろのセザンヌ絵画の秘密を映画は見せてくれるのではないか、という期待が多少あったのだけれど、むろんそれは…

パリ、ジュテーム(Paris, je t'aime)(2006)

18編のうち仏人監督は4編だけで、あとは米、英、独、スペイン、カナダ、ブラジル、日本、豪、南ア、メキシコの監督というオムニバス映画。パリ20区のうち18区(あとの2区も制作され、DVDの特典には入ってるらしい)での「街角の小さな恋の物語」だが、1話…

ミッドナイト・イン・パリ(Midnight in Paris)(2011)

パリ好きなら、イントロから心をつかまれてしまうだろう。パリの観光名所と街並みが朝から夜にかけ流れるように映し出される。セピア色というわけではないのに、なぜか懐かしさを感じる風景。 フランス人の監督ならこうは撮らないだろうなあと思う、照れくさ…