パリ95番バス

映画と本とアートと遊歩

ホテル ベラミ(Hôtel Bel-Ami)

多くを語るほど、パリのホテルを経験しているわけではない。1泊10万円もするような高級ホテルは、むろん泊まったことがない。どころか、これまで最高はせいぜい4万5000円程度だったと思う。だから、高級ホテルが定宿の人にはなんら参考にならないページです。 

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最初に紹介するのはこれまで3回、延べ12泊と一番たくさん使わせていただいた6区、サン・ジェルマン・デ・プレの「ホテル ベラミ」。国立美術学校沿いのボナパルト通りからひと筋西のサン・ブノワ通りにある。

至近距離にある有名店はカフェ・ドゥ・マゴ、カフェ・ボナパルトラデュレルイ・ヴィトンなどなど。ホテルの近くで夜遊びができること、どこかへ出かけても、夜、安全に帰って来れることが、ホテルの大事な要件であるなら、このホテルは合格点。

メトロ駅まで2分、95番のバス停まで1分、セーヌ河畔まで7、8分。

ロビー、レストランはモダン。19世紀的パリっぽさは微塵もない。

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以前、トリップアドバイザーの投稿でこう書きました。

 

Midnight in Paris を楽しむ

19世紀末から20世紀にかけ世界の芸術・文化の中心だったパリの雰囲気と、最新のモードの両方を体感できるホテルです。ロビーや朝食のレストランのインテリアが、以前に泊まったときから改装され、一層パリの文化の奥深さを感じさせます。サンジェルマンデプレそのものが新旧のパリらしさを凝縮したような地区で、私たち夫婦のお気に入りです。とくにこのホテル周辺は有名カフェ、ジャズクラブがあり、訪れた8月は深夜までシャンソン、ジャズ、ラテン、アメリカンポップスが流れ、まさに毎日が祝祭日。教会が見えるホテルの部屋の窓を開くと、すぐ下から演奏が聞こえてきて、夢見心地でした。パリを南北に走る95番バス、東西を結ぶ63番バスの停留所が近く、交通の便利さも申し分なし。今回5泊しましたが、スタッフのみなさんも洗練された応対で、常宿にしたいものです。

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 なんてね。五つ星だが、部屋は狭いので、値段の割にと不満を持つ人がいるかもしれない。そこは立地のよさと、おしゃれ感で目をつむる。一泊200€~280€ぐらい。ホテルのHPで直接予約すると、朝食(結構高い)付でお得なキャンペーン価格に遭遇することがある。

作家平野啓一郎さんがかつてよく泊まったと雑誌に書かれていました。

以下、写真でホテルと周辺を案内します。

 

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朝食のレストランのカフェオレ用のコーヒーポットのところになぜかパリの写真集。本をインテリアにしてます

 

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席の背景には、ジャズのアーティストの写真

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部屋のテレビはモンドリアン

 

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朝食はおいしい

 

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 歩いて10分もかからないポン・デザール。フランス学士院、国立美術学校とルーヴル美術館を結ぶ芸術橋という名前の板張りの鉄橋(撮影2014年8月)

 

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2014年当時、橋の欄干の金網には名前を書いた無数の「愛の南京錠」が。実は私たち夫婦も名前を書いて付けたが、その後欄干が重みで崩壊しそうになり、すべて撤去された。2016年7月には、下の写真のように、ガラス板に。

 

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われわれの南京錠は何処へ

 

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 景観すっきりでよかったと思うが、隣の橋、ポン・ヌフの一部には南京錠がいっぱいあった。性懲りのない観光客

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ポン・デザールから見るセーヌ川。船の向うに見える橋はカルーゼル橋。遠くにエッフェル塔も。日本からパリへの便は夕方着が多く、ホテルにチェックイン後、セーヌ河畔まで散歩して橋にたたずむのが、初日のルーティン

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ポン・デザールを渡って対岸のルーヴル美術館へ。夕暮れの空に透けるガラスのピラミッド

 

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ホテル目の前のル・ルレ・ド・ラントルコートというややこしい名前のステーキ店。観光客に人気のようで、夜遅くまで行列が絶えない。

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メニューはこれのみ、というのに繁盛する不思議な店。お代わりがもうひと皿分供される。ポテトの量も半端でないが、うまい

 

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ホテルの2,3軒隣のジャズクラブ、Chez Papa(シェ・パパ)

  

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カフェ・ド・フロール前の路上ミュージシャン

 

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 日付が替わってようやく眠りについた界隈を見守るサン・ジェルマン・デ・プレ教会(ホテルの窓から)