パリ95番バス

映画と本とアートと遊歩

ピエール・エルメとポワラーヌ

 

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「パテシエ界のピカソ」といわれているそうだ。ピエール・エルメの名前は知っていたけれど、スイーツの世界に詳しくないので、高いマカロンを日本に送り込んできた人、くらいの知識しかなかった。リュクサンブール公園への散歩の帰り道に通りかかって、狭いけれどしゃれた店構えと、ケースに並べられたばかりの宝石か芸術品のような(少しオーバーか)スイーツ群に引き寄せられるように入ったのが、その本店だった。 

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イスパハン

 午前10時の開店直後だったが、すでに注文の順番待ちができていて、日本人客もいた。接客スタッフにも日本人女性がいて、薦められたのがクロワッサン。朝食を食べて間もなかったので、見送ったが、これが驚くような代物であることを後日知る。チョコレートの試食もした。定番のマカロン(1個2.1€)とミルフイユ(7.3€)、フレジエ(イチゴのショートケーキ、7・2€)を買って帰った。

 その日のうちにマカロンとフレジエを食べ、ともに、体験したことのない味にノックアウトされた。そこそこいい値段ではあるけれど、値段以上の値打ちがある、高いとは微塵も思わせないところがすごい。で、2日後と3日後も訪れた。クロワッサンのプレーンとイスパハン、シトロンケーキにバニラタルト。イスパハンはピンクのバラの品種の名前で、ケーキにもあるらしいが、クロワッサンは中にフランボワーズのペーストが入り、スイーツと言ってもいいくらい。そんなジャンル分けはどうでもよいのだが、とにかくうまい。ボリュームもあるので、おいしいコーヒーとこれだけで、昼から幸せな気分になれる。これがとても有名なクロワッサンであることは後で知りました。

 

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カフェのメニューにも 

 

ポワラーヌではクロワッサンとアップルパイ、スプーンの形をしたクッキーを買った。レジにあった丸いクッキーを試食させてくれた。伝統パンに定評があり、ここのパンを使っているパリのカフェはメニューに「ポワラーヌのパン」とわざわざ書くほど。書かれてなくても、知らないうちにどこかのレストラン、カフェで出くわしているかもしれない。

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 アップルパイがとてもおいしく、クロワッサンもオーソドックスな一品。ここも2回訪れた。構えは小さいけれど超有名店だけあって、欧米のツアー客のグループが店の前でガイドから解説を聞いている光景にも出くわした。

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